これまで、Stable Diffusion web UI、SeaArt.AI、Leonald.AIなど様々なAI画像生成ツールを利用し使い方や、AI画像生成した画像を紹介してきました。
今回は、以前から気になっていました「TensorArt」についてご紹介します。TensorArtは、他のツール同様ユーザーが指定したパラメータに基づいて画像を生成するAI画像生成ツールです。この記事では、TensorArtの特徴と使い方を詳しく解説します。TensorArtをまだご存知ない方、AI画像生成が初めての方でも、この記事を読むことでAI画像生成(TensorArt)について理解し、ご自身でAI画像生成を楽しむことができるようになるでしょう。
TensorArtの使い方
アカウント作成とログイン
まずはTensorArtのウェブサイトにアクセスします。

初めての方は「Sign In」ボタンをクリックしてアカウントを作成します(「ログイン」という表記の可能性もあります)。

メールアドレスとパスワードを入力し、利用規約に同意した上で「Create Account」ボタンをクリックします。私は、SeaArt.AIや、Leonald Aiのアカウント登録と同様、Googleアカウントでサクッと登録しました。

次回の訪問時、または既にアカウントをお持ちの方は「Log In」ボタンからログインします。
日本語化(必須ではない)
ログインできたら、英語に自信のない方はメニュー等の表示を日本語に変更しておきましょう。
右上のアバター(人の絵)をクリックして、「Language」>「日本語」を選択します。

他にもプロフィール設定など、設定項目はありますので、お好みで設定してください。この段階では実施しなくても良いです。
画像生成の開始
メインの画面で、「投稿」を選択すると他のクリエータさんが生成された画像とプロンプト・設定を見ることができます。上の方にある、投稿→タグ→好きな画像 を選んでクリックすると詳細が確認できます。

今回は以下の画像を選びました。右にはAI画像生成に使う様々な調整用のパラメータが表示されています。今の段階では、あまり気にする必要はありません。
表示されているパラメータは、モデル(check point)、プロンプト・ネガティブプロンプト、サンプラーやステップ数などのパラメータ設定が確認できます。慣れてくるとパラメータを参考にしてご自身の画像生成に役立てることができると思います。

「創作」ボタンを押すと、ワークスペースに遷移します。
ワークスペース左パネルに、先ほど選んだ画像の生成に使用したパラメータ設定が反映されています。これらの数値を、調整することで独自の画像にもできますね。今回はそのまま画像生成してみます。

左パネルメニューを下にスクロールすると、一番下に「生成しましょう!」というボタンがありますので、こちらのボタンをクリックすると、画像生成が開始されます。

画像生成が開始されると、右側の空白のスペースに、画像生成の進捗がパーセンテージで表示され、生成段階の画像も確認することができます。

はじめての画像生成ができましたでしょうか?非常に簡単ですね。
生成された画像の追加処理
生成された画像の上にマウスカーソルを乗せてみてください。画像の上下にアイコンが表示され、さらにアイコンを乗せると、「創作」、「画像2枚」、「アップスケーラー」、「ADetaler顔面修復」、「inpaint(インペイント)」と表示されます。Stable Diffusion web UIなどでお馴染みの項目です。
「画像2枚」となっていますが、こちらは「img2img」の翻訳間違いですね。SeaArt.AIをお使いの経験がある方は、インターフェースは似ていると思われたのではないでしょうか。

アイコンをクリックすると処理が開始されるのではなく、必要な設定を左のパネルで行います。
今回は、「アップスケール」を行ってみます。倍率を「2x」(2倍)にしてみましょう。先ほど生成した画像が1024×1024でしたので、2倍にすると「2048×2048」に拡大されます。単純に拡大すると画質が荒くなるだけですが、AI画像生成では再生して画像を滑らかに拡大できるのも利点です。
生成ボタンの下に–4.2と表示されていますが、今回の処理に必要となるクレジット量になります。1日100クレジットが無料で使えます。

生成ようとするとワーニングがでました。アップスケールサイズが、無料プランの上限を超えたようです。「1920x1080」以下にする必要があるようです。これは総Pixel数(2,073,600)で決まるのか1080以下にすべきなのか、どちらでしょう。

ためしたところ、「1280x1280=1,638,400」 のサイズで無料プランでの画像生成が可能でしたので、総Pixel数(2,073,600)以内が、無料プランの上限のようです。

アップスケールの画像が生成されました。今回の画像は先ほどの画像の上に表示されています。
Tensor.AIでは次々に生成を進めると最新の画像は、上に追加され表示されていきますが、別の画像生成AIツールSeaArt.AIでは生成した画像は下に追加されていきますので、逆の操作性になります。Leonald.AIはTensor.AIと同様で上に追加されていきますので、各ツールごとに慣れる必要がありますね。

アップスケールした画像がこちらです。ファイルサイズは2.1MBでした。
以上が、Tensor.Artのアカウント登録から、画像生成の一連の流れとなります。初心者でも特に迷うことなく簡単に品質の良い画像が生成されたかと思います。違った生成モデル(checkpoint)を変更すると大きく画風を変えることができますし、パラメータの数値を変更してTensor.Artに慣れていってください。
Tensor.Artで動画生成
最近ではAI画像生成にとどまらず、動画生成も一般的になりつつあります。Tensor.Artにも動画生成機能が備わっていますでのどのような動画が生成されるか確認してみたいと思います。
動画を生成するためには、ベースとなる画像が必要となります。Tensor.Artで生成した画像を利用しても良いですが、別のツールで生成した画像でも可能です。
ベース画像の生成
今回は、女性の画像を生成してみました。

この画像をどのように生成するのかについては、この後プロンプトや設定パラメータの読み取りを行いますので、そちらで確認いただけます。
画像生成に使用した、モデルやパラメータの設定を読み込んでいきます。
生成した画像の右上に四角が2重になったアイコンがあります。こちらで「生成データをコピー」することができます。こちらを押すと生成に使ったプロンプトや、設定パラメータの情報がクリップボードにコピーされます。

動画生成の設定
準備が整ったので動画の生成を進めていきます。左パネルに「Txt2Img」、「Img2Img」、「アニメート」とタブの切り替えができるところがありますので、「アニメート」を選択して動画編集のパネルに切り替えます。
動画生成する際は、画像生成に使用した設定パラメータの情報と同じにするのが良いです。ただ、一つずつ設定するのは大変ですので、先ほどクリップボードにコピーした情報を取り込んでいきます。
プロンプトの右に「生成パラメータのインポート」というアイコンを押してください。

すると下のようなポップアップが表示されます。クリップボードにコピーされた設定パラメータになりますので、「確認」ボタンを押して読み込みます。

設定パラメータはこちらになりますので、参考にしてください。
(Masterpiece, BestQuality:1.3), Best Picture Quality, 8K, Detailed facial features, Detailed eye features, Brown hair (wavy long), Beautiful Korean woman, 21 years old, White Collared Shirt, smile, office lady,<lora:Lora_JeeSoo_V.0.2:0.400000>,<lora:weight_slider_v2:0.650000>,<lora:add_detail:1.000000>
Negative prompt: verybadimagenegative_v1.3, ng_deepnegative_v1_75t, (ugly face:0.8), cross-eyed, sketches, (worst quality:2), (low quality:2), (normal quality:2), lowres, normal quality, ((monochrome)), ((grayscale)), skin spots, acnes, skin blemishes, bad anatomy, DeepNegative, facing away, tilted head, {Multiple people}, lowres, bad anatomy, bad hands, text, error, missing fingers, extra digit, fewer digits, cropped, worstquality, low quality, normal quality, jpegartifacts, signature, watermark, username, blurry, bad feet, cropped, poorly drawn hands, poorly drawn face, mutation, deformed, worst quality, low quality, normal quality, jpeg artifacts, signature, watermark, extra fingers, fewer digits, extra limbs, extra arms, extra legs, malformed limbs, fused fingers, too many fingers, long neck, cross-eyed, mutated hands, polar lowres, bad body, bad proportions, gross proportions, text, error, missing fingers, missing arms, missing legs, extra digit, extra arms, extra leg, extra foot, ((repeating hair))
Steps: 30, Sampler: Euler a, CFG scale: 7.0, Seed: 4101515495, Size: 512x768, Model: RealPossible: 3b54d6c726cf", TI hashes: "verybadimagenegative_v1.3, ng_deepnegative_v1_75t", Version: v1.6.0.125-2-g82bee03, TaskID: 687883641463822537
Used Embeddings: "verybadimagenegative_v1.3, ng_deepnegative_v1_75t, verybadimagenegative_v1.3, ng_deepnegative_v1_75t"動画生成の実行
最後に、動画のフレーム数・FPSを設定します。1秒間に何枚の画像をパラパラ漫画のように再生するのかの設定ですので、最大値を選択しましょう。

クレジットの消費量は16と、画像に比べ大きいのは当然ですね。
「生成しましょう!」を押して、動画生成が完了するまでしばらく待ちます。

生成される動画の時間としては1秒程度です。また、画質も高くはできません(縦長で512×768)。

まとめ
今回はTensor.ArtのAI画像生成と動画生成について、手順をご説明しました。
初心者の方でも簡単に、品質の高い画像や動画を生成できると感じて頂けたことと思います。
細かいことを言うと、過去の生成した画像をクリックするだけで、設定が再設定されるSeaArt.AIの方が、操作性は高いと思いましたがAI画像生成ツールやAI技術の進歩は非常に速いため、そのうち気にならないレベルに改善されることでしょう。






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